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メンバー紹介レポート 12 ー 岡本彰生

アート&デザインコレクティブglowには、多様なバックグラウンドを持ったメンバーが所属しています。

このレポートシリーズでは、各回ごとにメンバー1人に焦点をあて、これまでの活動やバックグラウンド、今に至るまでの経歴、今後の制作などについて紹介します。このシリーズを通して、個々のメンバーが抱くビジョンを捉えた上で、それらを重ね合わせたglowのビジョンを浮かび上がらせることを目的としています。

第12回は、映像ディレクターとして活動する岡本彰生さん を紹介します。

岡本さんの現在の仕事や関わっている活動について教えてください。

おもに映像制作の仕事をしています。今は撮影、編集、デザイン、CG、ライブ配信など、わりと幅広くやっていますが、もとはCGや映像編集をベースにスタートして、いろいろ活動しているうちに守備範囲が広がってきた感じです。

また、光線クラブというグループにも入っていて、なぜだかイベントでレーザーを発生させています。コロナ禍になってからはライブ配信関連の仕事が増えましたね。そこでは映像制作に関わるだけでなく、コミュニケーションを取って諸々の問題を解決していくことも仕事に含まれている気がします。
個人のプロジェクトとしては、錯視錯覚ビジュアルを動画に展開する「O.I.S」に取り組みたいと思っています。

どういう経緯で現在の仕事や活動を行うようになったのでしょうか? 現在の活動につながる転換期や影響を与えた人物についても教えてください。

大学にいた時は建築を専攻していました。そこに建築家の妹島和世さんが講師として来て、彼女が設計したIAMASのマルチメディア工房の修復作業に参加したことがきっかけでIAMASを知りました。さらに映像制作に興味を持った結果、IAMASに入学してしまった…そのことが自分にとって大きな転換期だったと思います。

IAMASではさまざまな人たちと出会う機会があり、とくに先輩である木村隆志さんのおかげで交友関係が広がりました。その中でもレイ・ハラカミさん、高嶺格さんとのつながりが自分に大きな影響を与えていると思います。
もとからレイ・ハラカミさんの音楽が好きだったこともありますが、木村隆志さんのおかげで飲み仲間的な関係からはじまり、2010年にはUstreamでのライブ配信を手伝いました。
最近、その時に知り合った人からライブ配信の仕事の相談がくることもあって、年月が経っても人の縁というのは続くというか…ありがたいなと思っています。
高嶺格さんとは学生時代に直接関わる機会はなかったですが、木村隆志さんを通じて京都にある丹波マンガン記念館のイベントの撮影スタッフとして誘われた頃から、徐々に高嶺さんと関わるようになり、仕事を手伝う機会が増えました。高嶺さんの作品は強烈なものが多いですが、本質も鋭く捉えてるなといつも感心します。

あとはIAMASのプロジェクトに関わるなかで非常に多くのことを学びました。
学生時代には三輪眞弘さんと前田真二郎さんのプロジェクト「新しい時代」で撮影やCG制作を手伝いました。
「ぎふ未来音楽展2020 三輪眞弘祭 」では、ライブ配信で培ってきたものが活かせそうだったので、複数のスイッチャーを同時にグループ制御する「メタスイッチングシステム」を考案して、ライブ配信のシステム周辺を担当しました。

あと、IAMAS名誉学長の坂根厳夫さんの著書『メディア・アート創世記』の出版記念の一環として、先生の授業をまとめる仕事も手伝ったこともあるのですが、そこで取り上げられた作品はどれも素晴らしいもので、やはり影響を受けているような気がします。

最近だと、加藤泉さんたちアーティストによる5人組バンド「THE TETRAPOTZ」のビデオ制作も手伝っているのですが、これもバンドメンバーの南隆雄さんがIAMASの同級生というつながりで依頼された経緯があるので、本当に人の縁で生きているんだなあと思いますし、それに応える仕事もちゃんとしたいなと日々思います。

こうやって振り返ると、IAMASから誕生した“縁”がどんどん広がってきてるなあという気がします。
glowもその中のひとつですよね。

今後、挑戦していきたいことはありますか?

人が触れられるものをつくりたいと思っています。
映像だと触れないもどかしさを感じることが多いので、その反動かもしれないですね。

あと理系出身のくせに、まったくプログラミングに触れてこなかったので、今更ながら積極的に使っていこうと思っています(笑)。
そこから現実空間に落とせるものができたらいいですね。

どうしてglowに参加することになったのでしょうか?

IAMAS卒業生の横山徹さんと仕事をする機会があって、そこでたまたまglowの話を聞きました。ちょうどメンバー募集してると聞いたので「じゃあ、申し込んでみようかな?」みたいな感じで…わりと衝動的です(笑)。
プロダクトの制作についても興味があったので、実践したいという希望はあります。glowの魅力は、「このメンバーなら何でもできそうだな」というところでしょうか。

これからglowとしてメンバーと一緒にやってみたいこと、期待していることなどあれば教えて下さい。

チームでやる場合には、それぞれの専門性の部分を求められると思いますが、もっと根幹の部分で何ができるのか? 何をつくるのか? いったん自分の専門性を外していろいろ議論することはやってみたいですね。
あと、「glowのフルスペックだとこんなプロジェクトも実現できますよ!」という何かを示せれば、そこから仕事の相談くるかも…?とか思ったりもしてます。

 

編集 森岡まこぱ

 

Photo credit
01 BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW #01 ISHINOMAKI(2011)
02 E-FRAMES 電子ペーパーグラフィック展(2018)
03  O.I.S(2021)

関連人物

岡本彰生

関連ページ

BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW #01 ISHINOMAKI
https://youtu.be/vPf7Ugoj-Wc

光線クラブ
https://www.facebook.com/光線クラブ-135459243641892/