アート&デザインコレクティブglowには、多様なバックグラウンドを持ったメンバーが所属しています。
このレポートシリーズでは、各回ごとにメンバー1人に焦点をあて、これまでの活動やバックグラウンド、今に至るまでの経歴、今後の制作などについて紹介します。このシリーズを通して、個々のメンバーが抱くビジョンを捉えた上で、それらを重ね合わせたglowのビジョンを浮かび上がらせることを目的としています。第3回は、Webエンジニアの大総佑馬さんを紹介します。
経歴を教えてください。
富山商船高専の情報工学科を卒業した後、Webデザインへの憧れからデザインの習得を志してIAMASのDITコースに入学しました。結局センスがなくてデザインは諦めたのですが、代わりにエンジニアとしてWeb制作に関わる基本的なスキルをこのときに身に着けました。IAMAS在学中にSoulmates Interactiveの藤吉さんと出会い、Webの実務に関わるようになりました。その後、同社で10年近くWebエンジニアとして活動しています。
どのような活動をされていますか?
現在は主にHTML,CSS,JS,PHP,MySQLを扱い、フロントエンドコーディングやCMS設計などをメインに行っています。Webの実務に関わるようになった初期の頃はFlashの開発・オーサリングもやっていました。また、WebのUIのためのマイクロインタラクションやトランジションなど、演出面の提案・実装も行います。基本的には、Web制作の全行程において、情報設計・デザイン以降の開発が自分の担当領域という認識です。
最近の作品について教えてください。
glowとLAPのWebサイトの実装を担当しました。
glowのWebサイトについては、トップページのメインビジュアルが特に工夫した点です。デザイナーの柳川さんにビジュアル生成のためのアルゴリズムをご提案いただき、それをもとにWebGLで作成しました。
LAPのWebサイトは記事制作を容易に行えるようCMSの実装を工夫しています。スライドショー・ギャラリー・本文といった構成要素をモジュールとして扱い、それを組み合わせて記事を作成できるようになっています。また、非同期画面遷移とトランジション効果を組み込み、キビキビとサイトを閲覧できるように作成しました。
過去にやった協働的な(コラボレーション)プロジェクトについて教えてください。
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)のWebサイトリニューアルを、glowメンバーの赤羽さん、伊藤さんに加え、IAMAS卒業生のデザイナー・三宅さんの計4人で行いました。ディレクション・デザイン・開発と、それぞれの担当領域を明確にわけての制作だったので、とても作業がやりやすかったです。自分にとって苦手なところ・大変な作業などは相談しながらすすめることができたので、チームで制作をする良さを感じました。
glowの何に魅力を感じますか?
自分の能力のみでは対処できないような案件でも、相談・協力できるメンバーがいるということに頼もしさを感じます。逆に、誰かの手助けをできる可能性があることも魅力です。また、glowでは自分の持っている技術を様々な表現の手段として利用できるチャンスがあるのではないかと思っています。
glowに対する、あなたのビジョンを教えてください。
glowは「表現」というキーワードのもと集まったギルドのようなものと思っています。メンバーそれぞれが自らの専門領域で独立して活動していながらも、必要なときにお互い協力・刺激し会えるような関係性をイメージしています。自分もその一員として、誰かの表現活動の一助になれればと思っています。