サウンドアーティストの鈴木昭男氏とevala氏による大規模なサウンドインスタレーション展示「聴象発景」。1688年、丸亀二代目藩主・京極高豊候により築庭された回遊式の大名庭園である中津万象園と併設の丸亀美術館が会場となったこの展示で、イトウはテクニカルディレクターを担当しました。
この展示では、鈴木氏の代表作でもある、耳を澄ませてその場の音を聞く作品《点音(おとだて)》を庭園内に、evala氏によるマルチチャンネル音響作品「Anechoic Sphere」シリーズを日本最古の煎茶室「観潮楼」に展開するなど、異なるな形式の作品達が数多く設置されました。
屋内外に設置されるため、様々な展示ノウハウを要するだけでなく、歴史的価値があり、かつ庭師の作品ともいえる庭園の中で如何に作品を設置するかが課題でしたが、庭師の方々とのディスカッションやレクチャーを受けることで、違和感なく且つ印象的に作品を設置することができました。